2023/10/18
小児向けのマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)とは|治療費やメリット・デメリットを解説
2022/10/11
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目立ちにくい矯正法として、希望する患者さんが増えているマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)。従来のワイヤー矯正のような見た目の問題がないことから「マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)であれば矯正を検討したい」という方も多いでしょう。
しかし、誤った使用方法などで治療が長引いてしまうケースもあります。
今回は、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)の治療期間について解説します。治療期間が長引く5つの理由と、短くする方法も解説するので、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)を検討している方はぜひ参考にしてください。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)とは、米国アライン・テクノロジー社が提供しているマウスピース矯正のことです。数あるマウスピース矯正メーカーのうちの一つで、現在世界中で1,300万人の方がマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)で治療を行っています。
マウスピース矯正とは、透明のマウスピースを使用して矯正力をかける治療法で、目立ちにくいといった特徴があります。マウスピースはいつでも取り外すことが可能で、記念撮影や大切なイベント時などは、短時間であれば取り外しすることが可能です。
また、普段の生活のなかで段階ごとにマウスピースを交換して少しずつ歯を動かすため、ワイヤー矯正に比べて痛みが少ないことも人気の理由に挙げられます。マウスピースの厚みも0.5ミリ程度と薄いため、装着時の違和感も覚えにくいでしょう。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)の治療期間は、症例や使用状況によっても異なりますが、数ヶ月~3年程度です。軽度な不正咬合であれば数ヶ月~1年程度で終了し、全体的な矯正であれば1年半~3年程度かかります。矯正にかかる期間は、動かす歯の本数や動かす量によって期間が異なるため、はっきりとした期間は医師に確認するようにしましょう。
また、矯正が終わった後も、歯が元の位置に戻ってしまう「後戻り」を防ぐための保定装置の装着が2~3年ほど必要です。一般的に矯正治療にかかる期間に保定期間は含まれていないため、保定期間も含めると3~5年ほどかかります。歯がきれいに並んだからと保定を怠ってしまうと、再び歯が動いて戻ってしまうので注意しましょう。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)は、治療計画を作成した時点である程度の治療期間の目安を確認できます。しかし、さまざまな要因で、当初の計画よりも期間が長引いてしまうことが珍しくありません。
一体どのような要因で長引いてしまうのか、気になる方も多いでしょう。マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)治療の期間が長引く要因は、以下のような点が挙げられます。
では、それぞれくわしく解説します。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)で抜歯を伴う矯正をする場合、歯を動かす量が多くなるため治療期間が長くなるケースがあります。マウスピース1枚で歯が動く量は0.2~0.25ミリなので、動かすスペースが大きいほど時間がかかってしまいます。症例にもよりますが、抜歯をしないケースに比べると、期間が長くなってしまうでしょう。
しかし、元の歯並びや求める歯並び、顔かたちを整えたい場合は、抜歯が必須になることもあります。期間の短縮を優先して非抜歯を選択し、理想の歯並びにならなかったと後悔しないようにしましょう。
リファインメントとは、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)矯正で当初予定していた計画と実際の歯の動きが異なる場合や、思うように歯が動いていない場合などに、計画を修正することを言います。初回の治療計画で足りなかった部分や、計画からずれてしまった部分を修正します。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)では計画を修正すると、追加でマウスピースを作成しなくてはなりません。ずれてしまった歯を戻すのに治療期間が要するのと、新しいマウスピースを作成して届くのを待っているいる期間の分、治療が長引いてしまいます。
リファインメントは珍しいことではなく、なかには3~4回ほどリファインメントが必要なケースもあります。矯正治療の精度を高めるための大切な工程なので、しっかりと行いましょう。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)での矯正中は、長時間マウスピースを装着したままなので虫歯リスクが高くなります。食事のあとに十分な歯磨きを行わない、マウスピースを装着したままジュースを飲むなどすると、虫歯菌が繁殖しやすくなり虫歯ができる可能性が高まります。
また、食べかすや磨き残しの放置で歯周病にかかり、歯茎の状態が落ち着くまで矯正治療を中断させることもあります。マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)での矯正治療をスムーズに進めるためにも、むし歯や歯周病にならないようにいつも以上に丁寧な歯磨きを心がけましょう。
歯ブラシの他にも、デンタルフロスや歯間ブラシをうまく併用させると清潔な状態を保ちやすくなります。使い方がわからない方は、かかりつけの医院で相談してみましょう。
マウスピースを紛失してしまうと、新しいマウスピースを作成しなくてはなりません。新しいマウスピースができるまでの余分な期間がかかりますし、その間に歯が「後戻り」をしてしまい、後戻りした歯を戻すのに時間がかかったりする場合もあります。紛失する回数があまりにも多いと、治療計画の立て直しをする可能性もあり、治療期間が長引いてしまう原因になります。
また、マウスピースを取り外した際、ティッシュなどに包んだまま放置していると誤って捨てられてしまうこともあります。そうならないよう、専用のケースで保管する癖をつけておきましょう。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)は、いつでも簡単に取り外しができる反面、着用方法を守らないと期間が長くなってしまうことがあります。マウスピースの着用時間は一日20時間が目安ですが、それより短かかったために思うように歯が動かないケースが多いと言われています。
とくに、外出中に食事をした後にそのままつけ忘れるケースが多いようです。また、歯磨きをするタイミングや場所がなく、装着できないこともあるでしょう。短時間であれば問題ありませんが、長時間のつけ忘れが頻繁に起こることのないよう注意しましょう。
他にも、清潔な状態でマウスピースを装着していないと、虫歯ができて矯正治療が中断されるケースもあります。医師から指示された正しい装着方法で使用を続けていないと、余計な処置が増えることもあるでしょう。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)矯正は、スケジュール通りにマウスピースを交換して滞りなく治療を進めることも大切ですが、マウスピースが歯列に合っていないにも関わらず、次々とマウスピースを交換して進めてしまうと、予定とは違った方向に歯が動いてしまう可能性があります。
歯が予定とは異なる方向へ気づいてから軌道修正すると、時間がかかることも多いため当初の治療終了日よりも長引いてしまうケースも少なくありません。自分でマウスピースを交換していくため、違和感に気づけないこともありますが、歯科治療中であることをしっかり意識して、日ごろから自分の歯の状態をよく観察するようにしましょう。小さな異変も医師へ相談する姿勢も大切です。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)の治療期間を少しでも短縮させたいと考える方も多いでしょう。しかし、治療期間を大幅に短縮させることは難しいケースが多いです。そのため、医師の指示を守りながらスムーズに治療を進めることが、結果として治療期間の短縮につながるでしょう。
治療をスムーズに進め、長引かせないために、以下のような4点を守りましょう。
では、それぞれくわしく見ていきましょう。難しい内容ではないので、ぜひ参考にしてください。
いつでも取り外しは可能ですが、自由に装着してよい訳ではありません。マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)の装着時間は1日20時間を推奨していて、この時間よりも装着時間が短い場合、歯がうまく動かずに治療期間が長くなってしまうことがあります。基本的に、食事と歯磨き以外の時間はずっと装着している必要があります。
ワイヤー矯正は固定式のため、取り外しがなく装着脱を意識することはありませんが、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)は気軽に取り外しができるため、装着時間が短くなってしまうことがあります。しっかりと自己管理を徹底し、医師に指示された装着時間を守りながら矯正治療を進めていきましょう。
どうしても忘れてしまう場合は、スマホのアラームやリマインダー機能を使用したり、マウスピース矯正専用のアプリなどを使用したりして管理するとよいでしょう。毎日の食事や歯磨きの時間を決めておく方法もあります。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)を紛失してしまうと、新しいマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)を作成する期間は矯正力がかかりません。紛失したマウスピースを再度作成するためには、1~2週間ほどかかります。
何度も紛失を繰り返してしまうと、矯正力がかかっていない期間が長くなりせっかく動かした歯が後戻りしてしまい、結果として治療期間も余計に長くなります。その都度作成代を支払うことにもなり、期間だけでなく費用もかさんでしまうので、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)は紛失しないよう注意しましょう。
外出先では、飲食の際に取り外したあとは専用のケースで保管し、さらにポーチや巾着に入れておくと紛失の可能性が下がるでしょう。また、テーブルやお手洗いに置きっぱなしで帰宅してしまわないよう、注意も必要です。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)で矯正治療をしている間は、口のなかを清潔に保つことも治療期間の短縮につながります。取り外したマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)は、流水下でよくすすいで保管し、装着する前はしっかりと歯磨きをしましょう。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)や口のなかが清潔に保たれていないと、虫歯や歯周病の原因になります。虫歯ができてしまうと、矯正治療をいったんストップさせて虫歯の治療を進めなくてはなりません。そのため期間が長引いてしまいます。
また、虫歯治療により歯の形が変わると、これまでに作成したマウスピースが合わなくなる可能性もあります。そうなった場合、再度作り直す必要があるので、さらに期間が伸びてしまうでしょう。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)矯正では、マウスピースで動かしきれない部分は補助的な装置を活用して矯正力を高めます。代表的なものは、顎間ゴムとよばれる歯科用のゴムを歯にかける方法です。歯にボタンと呼ばれる突起やフックを取り付け、ゴムをかけることによってスムーズな治療が可能になります。
他には、マウスピースをしっかりと歯に密着させるためのチューイーがあります。チューイーとは、マウスピースを装着する際にしっかりとはめ込むためのシリコン製のチューブです。マウスピースが正しく装着されていないと、うまく歯が動かないことがあるので、チューイーも活用するとよいでしょう。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)の治療期間や、長引く理由と短縮させる方法について解説しました。インビザラインは、ワイヤー矯正とは異なる視点で診断をする必要がある矯正法です。
目白歯科矯正歯科では、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)・ダイヤモンドプロバイダーを4年連続獲得している院長が診断・治療を行っています。マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)を検討している方、矯正治療でお悩みの方は、ぜひ目白歯科矯正歯科へお気軽にお問い合わせくださいませ。
監修:山澤 秀彦 (やまさわ ひでひこ) 目白歯科矯正歯科/院長