2024/10/30
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2023/08/21
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マウスピース矯正を検討している方は、どれくらいで矯正治療が終わるのか気になるでしょう。「矯正治療は長い」と頭ではわかっていても、具体的にどれくらいかかるのか、事前に把握しておきたいですよね。
矯正治療は、一気に歯を動かしてしまうと歯に大きな負担がかかってしまうため、少しずつ歯を動かす必要があり、年単位で時間がかかる治療です。
今回は、みなさんが気になるマウスピース矯正にかかる期間について解説します。治療が長引く原因や短縮させる方法についてもあわせて解説するので、歯列矯正を検討している方、マウスピース矯正を検討している方はぜひ最後までお読みください。
マウスピース矯正にかかる期間は、治療終了後の保定期間もあわせてだいたい3~4年ほどです。症例や治療方針にもよって異なるため、個人差が大きくなってしまいます。部分矯正であれば期間を大幅に短縮できる可能性がありますが、噛み合わせや歯並びの状態によっては適応できないケースがあります。
動的矯正治療期間は、積極的に歯を動かして歯列を整える期間です。程度によりますが全体矯正では1年半から2年半ほどかかり、その間は継続的にマウスピースを付けておく必要があります。動的矯正治療期間中は、装置を外している時間が長かったりスケジュールどおりにマウスピースを交換しなかったりすると、歯が思うように動かず治療期間が長くなってしまうケースがあります。
保定期間は、動かした歯の位置を固定させる期間のことを指します。動かした歯は元の位置に戻ろうとする働きがあるため、新しい位置を記憶させる期間が必要です。保定にかかる期間は、動的治療期間が短い場合でも2年は少なくともかかるといわれています。また歯並びを悪くする習癖があったり、歯を支えている歯ぐきや骨の状態によっては保定期間が更に長くなってしまう場合もあります。
せっかく長い時間をかけて歯並びを治したのに保定装置を自分の判断で使わなくなって後戻りしてしまってはもったいないので、担当の先生の指示をしっかり守るようにしましょう。
マウスピース矯正ではほとんどの症例ではワイヤー矯正と治療期間は同じと言われていますが、抜歯を伴う症例などでは他の矯正方法と比べて治療期間が長くなるケースがあります。大きなトラブルがなければスムーズに進みますが、装着時間が短かったり歯が治療計画とは異なる動きをしたりした場合は、新しく治療計画を立て直してマウスピースを作り直す場合もあります。新しくマウスピースを作成している期間は、矯正治療がいったんストップとなるので、終了時期が後ろ倒しになってしまいます。
矯正治療は一度の処置で完了するものではないと理解していても、できることなら早く終わらせたいと考える方が多いのではないでしょうか。
ここでは、マウスピース矯正で治療を開始する前から、期間が長くなることが想定されるケースを解説します。
マウスピース矯正に限らず、矯正治療では抜歯が必要なケースがあります。抜歯をして空いたスペース分、歯を大きく動かさなければいけないため、抜歯をしないケースと比べると治療期間が長くなる傾向にあります。マウスピース矯正ではボーイングエフェクトと呼ばれる抜歯したスペースに向かって前後の歯が傾斜しやすいため、ゆっくりと歯を移動させる必要があり、ワイヤー矯正に比べると治療期間は長くなる傾向にあると言われています。
また、病院によっては抜歯が必要な場合では、マウスピース矯正だけでは対応できないことがあり、ワイヤー矯正と併用して矯正治療を進めるケースもあります。
叢生(そうせい)とは、歯がガタガタと重なり合って生えていたり、歯列から大きくはみ出して生えていたりする状態の歯並びを指します。歯の重なりやズレが大きい場合は、正しい位置へ戻すのに歯列全体の拡大を行ったり、臼歯を後方に1本ずつ移動させる必要があったりするために時間がかかってしまい治療期間が長くなるケースが多いでしょう。また、叢生のなかでも症例によっては抜歯が必要なこともあるため、治療時間が長くなってしまうケースもあります。
当初の治療計画では、治療期間が長くなると診断されなかった場合でも、自己管理の方法や歯の動きによっては、長引いてしまうケースもあります。矯正治療は実際に歯を動かしてみないとわからない部分も多いため、完璧な予定どおりに進むケースは少ないでしょう。
ここでは、マウスピース矯正にかかる期間が、想定よりも長くなってしまう理由について解説します。少しの意識でスムーズに進められる内容もあるので、ぜひ参考にしてください。
マウスピース矯正の治療計画は、毎日の装着時間がきっちりと守られている前提で作成されます。そのため、装着時間が短い日が続くと、治療計画通りに歯が動かないため、結果マウスピースの交換間隔が延びてしまい矯正期間が長くなってしまいます。
基本的に、食事と歯磨き以外の時間は装着が望ましいため、早い段階からマウスピースの装着を習慣化させるよう心がけましょう。携帯のアプリやリマインダー機能、アラームなどを活用すると、付け忘れを防ぐ効果があります。
マウスピース矯正では、マウスピースが歯に密着してしっかりと装着されている状態で、すべての歯に矯正力がかかります。最初の頃はきちんと意識して装着しますが、慣れてくると歯で噛みしめて装着するようになるケースが多く、マウスピースが正しく装着できていない可能性があります。
噛みしめて装着すると破損の原因にもつながり、口腔内を傷つけてしまう可能性もあるので、必ず手で装着を行いましょう。手で付け終わったら必ずチューイーを噛み、マウスピースと歯の隙間を完全に埋めることが大切です。
またマウスピースの交換時には、今使っているマウスピースがしっかりフィットしているのを確認してから新しいマウスピースに交換するようにしましょう。ちゃんとはまっていないのに、新しいマウスピースに交換をしていってしまうと、マウスピースと歯のずれが更に大きくなってしまい、作り直しをしないといけなくなってしまいますので、交換時にマウスピースがはまっていない場合には新しいマウスピースには交換しないようするのが結果的に治療期間は短くなります。
マウスピース矯正では、顎間ゴムを用いて歯の移動の補助を行います。マウスピースの切れ込みや自分の歯に丸い突起のような装置に小さな輪ゴムをひっけることで歯に力を加えるのです。
ゴムは1日20時間以上装着するとより効果が実感できるでしょう。またゴムの弾力は次第に弱まってくるため、毎日ゴムを変える必要があります。
顎間ゴムの使用時間が不十分だったり、同じゴムを使い続けたりすると効果が発揮されず、矯正にかかる時間が長引く可能性があります。
マウスピース矯正の治療中に虫歯や歯周病になってしまうと、矯正治療をいったん中断させ、虫歯や歯周病治療を優先的に進めてきます。虫歯がまだ小さい場合だと、矯正装置を取り外したり長期的に中断したりして虫歯治療を行うことはありません。また虫歯の治療を行って歯の形が変わってしまうとマウスピースを作り直しをする必要があります。先ほども述べましたが、作り直しをすると、新しいマウスピースが届くまでの間治療が滞ってしまいますので、虫歯の治療は矯正治療の前に終わらせておき、矯正治療中は虫歯ができないように気を付けましょう。
また、歯周病になってしまった場合は、歯を支える骨が溶けてしまうので、矯正治療をストップさせて歯周病治療へ切り替えます。この場合は、数ヶ月ほど矯正治療を再開できないケースがあるので、矯正期間が大幅に伸びてしまうでしょう。
マウスピース矯正はだ液による自浄作用を受けにくいので、虫歯や歯周病のリスクが高くなってしまうでしょう
矯正治療中に喫煙をすると、ニコチンによる悪影響を受けて歯茎の血行が悪くなり、歯の周辺組織の再生が起こりにくくなります。矯正治療は、歯の周辺組織の吸収と再生を利用しているので、歯の移動が妨げられてスムーズな治療ができなくなってしまうでしょう。
マウスピース矯正中に、過去に治療した歯の詰め物や被せ物が外れてしまい、再治療をした場合も矯正期間が伸びてしまう原因となるでしょう。再治療をしている間は矯正治療がストップしてしまうこと以外にも、歯の形が変わってしまうとマウスピースを新しく作り直すケースもあります。
マウスピースや被せ物を作っている期間は、矯正治療が中断されたままなので、その分矯正治療が終わる時期が後ろにズレてしまうでしょう。虫歯治療をしてから年月が経っている箇所があれば、矯正治療を開始する前に再治療しておくと安心かもしれません。
マウスピース矯正にかかる期間が長くなるケースや、長引いてしまう理由について解説しましたが、なかには「短縮させる方法はないの?」と感じる方もいるでしょう。矯正期間中は基本的なルールをしっかり押さえるだけでも、治療がスムーズに進みます。
マウスピース矯正にかかる治療期間を劇的に短縮させる方法は現時点ではありません。そのため、前述の治療が長引く理由を作らず、治療を長引かせないことが結果的に治療期間の短縮のためには重要になります。
ここでは、治療を長引かせない方法を解説いたします。
マウスピース矯正を期間内に終わらせるためにもっとも大切なのは、マウスピースの装着時間・装着方法を守ることです。マウスピース矯正は、装着していない時間は歯に矯正力がかかっていません。自由に取り外しができるため、マウスピースを紛失したり付け忘れたりして気が緩んでしまう方も少なくありません。
マウスピース矯正では、徹底された自己管理の上でスムーズな治療が可能であることを念頭に置き、決められた時間内は正しく装着して期間内に矯正治療を終わらせましょう。
マウスピース矯正で治療期間を長引かせないためには、作り直しの回数を減らすことも大事です。作り直しの回数が増えてしまうとその分治療期間が長くなってしまいます。大抵の場合は作り直しは1回で済むのですが、歯が予定通りに動いていない場合は2回、3回作り直しが必要になる場合もあります。
歯が予定通りに動いているかどうかは、毎回新しいマウスピースに交換する際にマウスピースが歯にフィットしているかどうかを鏡を見て確認をするようにしましょう。もしちゃんとはまっていない場合には無理に新しいマウスピースに交換するのは絶対に止めましょう。1枚1枚のマウスピースをしっかり使うことが結果的に治療期間を短縮させることになります。
矯正期間中は装置によって口腔内のだ液循環が悪くなり、虫歯や歯周病のリスクが高くなってしまいます。先ほども解説したように、虫歯や歯周病になってしまうと矯正治療が中断されてしまいます。そうならないためにも、日ごろの歯磨きやデンタルフロスの併用を丁寧に行うよう心がけ、口腔内を清潔な状態に保ちましょう。
また、マウスピースにも汚れがたまる可能性があるので、専用の洗浄液を使用して汚れを落としたり、取り外しの際は汚れていないか確認をしたりして、マウスピースも清潔に保つようにしましょう。
マウスピース矯正は、自分で装置を交換して矯正治療を進めていくため、歯科選びはどこでもよいと考えている方もいますがそれは間違いです。経験豊富な医師がいる医院が好ましいでしょう。マウスピース矯正は、ワイヤー矯正とは異なる知識が必要な矯正装置です。経験が浅かったりマウスピース矯正に関する知識がなかったりする医師の元で行うと、矯正治療の長期化や噛み合わせが悪化するケースもあります。
急なトラブルにも適切な対応が取れるよう、マウスピース矯正の実績が豊富な医師がいる医院を選ぶようにしましょう。また、マウスピース矯正に関する疑問や悩みなど、気軽に相談できる環境であることも大切です。
マウスピース矯正の治療期間について解説しました。長期的な付き合いとなる矯正治療は、毎日のちょっとした習慣や意識次第で、治療が長引いたり短縮できたりします。だらだらと無駄に期間を伸ばしてしまうと費用もかさんでしまうので、しっかりとルールを守って矯正治療に臨みましょう。
目白歯科矯正歯科では、日本矯正歯科学会の認定医が矯正治療を担当しています。それぞれの症例に最適な治療方法やライフバランスを考慮した治療計画を作成し、さまざまな矯正装置にも対応しているので、マウスピース矯正を検討している方、矯正治療でお悩みの方は、目白歯科矯正歯科へお気軽にご相談くださいませ。
監修:山澤 秀彦 (やまさわ ひでひこ) 目白歯科矯正歯科/院長