マウスピース矯正(インビザライン 薬機法対象外)で歯が動く仕組みとは|治療の流れも解説

マウスピース矯正(インビザライン 薬機法対象外)で歯が動く仕組みとは|治療の流れも解説

マウスピース矯正(インビザライン 薬機法対象外)で歯が動く仕組みとは|治療の流れも解説

マウスピース矯正は、ワイヤー矯正と異なり、透明のマウスピースをはめるだけです。そのため「どうやって歯を動かしているの?」と疑問に感じることがあるかもしれません。

 

本当に効果があるのか、どのような仕組みで歯が動くのか、よく分からないまま治療をはじめることに不安を感じる方もいるでしょう。

 

そこで今回は、マウスピース矯正(インビザライン 薬機法対象外)で歯が動く仕組みについて解説します。治療の流れやワイヤー矯正との違いについても合わせて解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

マウスピース矯正とは

水の入ったコップと歯ブラシとマウスピース

マウスピース矯正とは、透明のマウスピースを用いて少しずつ歯並びを整えていく矯正方法です。定期的に形の異なるマウスピースを交換しながら装着することで、歯が動いていきます。

 

装置として使用するマウスピースは透明度の高いプラスチックのため、人から見えにくく自分で取り外しできることが大きな特徴です。素材には金属を使用しないため、金属アレルギーのため従来の矯正方法では治療を受けられなかった方でも、安心して使用できます。

 

インビザライン(マウスピース型矯正装置 薬機法対象外)とは

インビザライン(マウスピース型矯正装置 薬機法対象外)とは、数あるマウスピース矯正システムのひとつで、米国で開発・販売する世界でもっともシェアされているブランドです。これまでに世界100ヶ国以上でサービスを提供し、1,700万以上の人がインビザライン(マウスピース型矯正装置 薬機法対象外)による矯正治療を受けています。

 

インビザライン(マウスピース型矯正装置 薬機法対象外)は、これまでに蓄積されたデータと独自に開発したソフトウエアを駆使し、AIによる治療計画を作成していることが大きな特徴です。治療をはじめる前に、シミュレーションソフトで治療後の歯並びや歯が動いていく過程を確認できるため、歯列矯正がイメージしやすいサービスを提供しています。

 

マウスピース矯正で歯が動く仕組み

歯の模型で説明する医師

インビザライン(マウスピース型矯正装置 薬機法対象外)のようなマウスピース矯正では、どのように歯が動くのかその仕組みが気になる方も多いでしょう。

 

マウスピース矯正に限らず歯列矯正において、歯に圧力をかけることで歯の移動方向では骨が吸収され、反対側では新しい骨が作られることで、硬い顎の中にある歯は少しずつ動いていくようになります。

 

マウスピース矯正では、少しづつ歯を動かした歯型でマウスピースを作成して、1週間から10日毎にマウスピースを交換していきます。そのため、新しいマウスピースへ交換するごとに歯へ圧力がかかり、少しずつ歯が移動していくのです。

 

ワイヤー矯正との仕組みの違い

歯に圧力をかけることにより起こる力を利用する原理は同じですが、ワイヤー矯正ではワイヤーが元の形に戻ろうとする力や輪ゴムの力を利用して歯の移動を行います。歯の動きや歯並びの状態に合わせてワイヤーの太さ・形・素材を調整できるため、軽度から重度まで幅広い症例に対応可能です。

 

また、マウスピース矯正は自宅で1週間から10日毎にマウスピースを交換しながら治療を進めていき、2カ月に1回の通院が必要になります。歯科医師の診察を受けて問題がなければまた2か月分のマウスピースをもらって自分で管理しながらマウスピースを交換していきます。ワイヤー矯正は月に1度のペースで通院し、ワイヤーを交換・調整します。マウスピース矯正に比べると比較的強い力をかけて調整を行うためワイヤー矯正では治療後数日は歯が移動する時の痛みがあります。
マウスピース矯正でもワイヤー矯正でも治療が終わるまでは、定期的な通院が必須です。

 

マウスピース矯正の治療の流れ

マウスピースを付ける女性

歯列矯正は長い期間行うため、面倒なイメージやたくさんの通院が必要だと感じている方が多いかもしれません。しかし、マウスピース矯正(インビザライン 薬機法対象外)は従来のワイヤー矯正に比べると、治療の流れやお手入れがとてもシンプルです。

 

ここでは、マウスピース矯正の治療の流れを詳しく解説します。

 

➀矯正相談・精密検査を行う

歯の模型

まずは、歯並びや噛み合わせで困っていることを相談し、マウスピース矯正が適しているかどうかを調べる精密検査を行います。

 

インビザライン(マウスピース型矯正装置 薬機法対象外)の精密検査では、お顔や口の中の写真、歯科用の光学スキャナーを用いて歯型取り、また口全体と顔全体のレントゲン写真、歯科用のCTレントゲン撮影を行います。精密検査の結果から矯正相談で伺った歯並びのお悩みが解決できるように、治療可能な範囲内で治療計画およびシミュレーションを作成した後にマウスピースを作るようにします。

 

また、お口の中に虫歯や歯周病など治療が必要な箇所があれば、虫歯や歯周病の治療を優先して進めます。矯正治療をスムーズに進めるためにも、お口の環境を整えておくことが大切です。

 

➁完成したマウスピースを受け取る

説明する歯科医

完成したマウスピースが歯科医院に届いたら、マウスピースの取り扱いや着脱の練習、治療の進め方などの説明を行います。症例によっては、歯を精密のコントロールするためのアタッチメントを取り付けたり、歯を動かすためのすき間を作るためにに歯と歯の間を削ったりします。

 

取り扱いや着脱方法に問題がなければ、マウスピース矯正のスタートです。歯科医師より受けた説明をしっかり守りながら、マウスピース矯正を進めていきましょう。

 

➂指定された時間マウスピースを装着する

マウスピース矯正(インビザライン 薬機法対象外)は、食事と歯みがき以外の時間は装着する必要があります。ワイヤー矯正のように装置が固定されているわけではないため、取り外している時間は矯正力がかかりません。そのため、装着し忘れたり取り外している時間が長かったりすると、治療期間が延びてしまうことがあります。

 

より良い治療効果を得るためには、マウスピースをきちんと装着して歯を積極的に動かしていくことが大切です。マウスピース矯正の種類や症例によって装着する時間は異なるため、歯科医師に指示された時間はしっかり装着するようにしましょう。

 

④段階に合わせてマウスピース付け替える

本格的に治療がはじまれば、段階に応じて1週間から10日に1度ほどのペースで新しいマウスピースに交換します。マウスピースを装着している間は虫歯になりやすいため、飲食するときは必ず取り外し、歯みがきをしてから装着しましょう。

 

また、2ヶ月に1度のペースで通院し、治療の進み具合を確認します。通院するペースは歯の状態や歯科医院の方針により異なるため、指示されたペースでしっかり通院しましょう。万が一、留学や転勤などで通院できないことが予想される場合は、分かった時点で早めに相談しておくと治療に影響がでにくくなります。

 

⑤後戻りを防ぐためにリテーナーを装着する

女性の口元

すべてのマウスピースを装着して治療が終了すれば、後戻りを防ぐ保定期間に入ります。マウスピースと同じような形状をした、リテーナーと呼ばれる保定装置を装着し、最終的な位置で歯を固定します。この保定期間はどの矯正方法で治療しても必要な期間で、保定期間の過ごし方で今までの治療が無駄になってしまうことも珍しくありません。

 

保定期間は少なくとも2年間か、もしくは矯正治療に要した期間と同じくらいの期間、リテーナーを装着して過ごします。保定期間中は3~6ヶ月に1度ほどのペースで通院して、経過を観察します。歯科医師から指示された期間は、しっかりリテーナーを装着しましょう。

 

アタッチメントで調整する仕組み

マウスピース矯正(インビザライン 薬機法対象外)では、治療の効果を高めるために、アタッチメントと呼ばれる樹脂製の小さな突起を取り付けることがあります。アタッチメントは、マウスピースのくぼみにはまり込むことでマウスピースが外れにくくなったり、歯の方向や角度を微調整ができたりするなど、治療効果を高める役割をしています。

 

アタッチメントを使用せずに治療を進めた場合、症例によってはしっかり歯が並びきらないで終わることがあることを知っておきましょう。

 

ゴムかけで噛む合わせを調整する仕組み

マウスピースとゴム

ゴムかけとは、上下の歯に取り付けたフックか、マウスピースの切れ込みにゴムをかけて噛み合わせを改善する治療方法です。ゴムの種類には、出っ歯を改善する2級ゴム、受け口を改善する3級ゴム、上下の噛み合わせを改善する垂直ゴム、交叉咬合や鋏状咬合(部分的に上下の噛み合わせが反対もしくは咬み合っていない状態)を改善するクロスゴムなどがあります。

 

ゴムの弾性を利用して力を加えることにより、上下の歯をしっかり咬ませたり、歯を前後・左右に動かしたりと、噛み合わせや歯並びの改善に役立ちます。ゴムは1日20時間ほどかけておき、毎日新しいものと交換していきます。ゴムかけは治療期間や仕上がりにも大きく影響する重要な工程なので、しっかりと行うようにしましょう。

 

まとめ

マウスピース矯正(インビザライン 薬機法対象外)で歯が動く仕組み、治療の流れについて解説しました。マウスピース矯正は自分で取り外しできることや、透明で目立たないなどの理由で人気の治療法ですが、マウスピース矯正の仕組みを踏まえて自分に合った方法で治療を進めることがもっとも大切です。

 

装着時間やゴムかけなど自己管理が欠かせない部分もあるため、どの治療法が合っているのかしっかりと見極めるようにしましょう。治療方法に迷った場合は、複数の医院でカウンセリングを受けるのがおすすめです。

 

目白歯科矯正歯科では、治療の計画から経過観察まで、すべてを日本矯正歯科学会の認定医である院長が担当しています。また、6年連続ダイヤモンドプロバイダーに認定され、インビザライン(マウスピース型矯正装置 薬機法対象外)によるマウスピース矯正も数多く行っています。矯正歯科専門で積んできた豊富な実績を元に、一人ひとりに合った矯正方法をご提案いたしますので、目白歯科矯正歯科へお任せください。

 

監修:山澤 秀彦 (やまさわ ひでひこ) 目白歯科矯正歯科/院長

 

歯科コラム

マウスピース型歯科矯正装置 (インビザライン・薬機法対象外)マウスピース矯正