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「歯の矯正をしたいけど、矯正器具が目立つのは嫌だ……」という理由で矯正を諦めている方は多いでしょう。しかし、歯の矯正と一口にいっても種類はさまざまです。矯正器具が周りから見えやすい「表側矯正」もある一方、外から見た時にわかりにくい「裏側矯正」というものも存在します。
この記事では、矯正していることがわかりにくいというメリットを持った裏側矯正について解説します。「矯正器具が見えてしまうから」という理由で矯正を始められていない人は、ぜひこの記事で裏側矯正を検討してみてください。
裏側矯正は、数ある矯正装置の一つです。この矯正方法では、歯の表側ではなく裏側にブラケットと呼ばれる装置を接着し、このブラケットにワイヤーを通していきます。
裏側にあるため周りから見えにくくなるという点のほかにも、さまざまなメリットを持っている矯正方法です。メリットについては、後ほど解説します。
表側矯正との最大の違いは、やはり矯正器具をつける場所にあります。表側矯正では歯の表側に矯正器具を装着しますが、裏側矯正では歯の裏側に装着します。
歯の裏側、つまり舌があるほうに装着するため、周りからはかなり見えにくいです。表側矯正は歯の表面に装置を付けるため目立ちやすい一方、裏側矯正は大きく口を開けない限りほとんど見えることはありません。
主な歯列矯正の方法として、ほかにもマウスピース矯正というものがあります。マウスピース矯正は、マウスピースを装着して歯を動かす矯正方法のことです。
マウスピースでの矯正も、透明な器具を使うため矯正していることがわかりにくい方法として有名です。しかし、透明であれどマウスピースを歯全体につけるマウスピース矯正よりも、表側にはまったく器具をつけない裏側矯正のほうが、より矯正をしていることがわかりにくい方法であるといえるでしょう。
またマウスピース矯正の場合は、取り外しができる装置であるため使わないともちろん治らないのですが、裏側矯正の場合は24時間歯を動かすことができるのでより確実な治療が見込めます。
裏側矯正には、主に下記の4つのようなメリットがあります。
一方、以下4つのようなデメリットも存在します。
表側矯正と比較しつつ解説していきますので、自身に合った矯正方法はどちらかを検討してみてください。
1つ目のメリットは、矯正装置が目立たないという点です。裏側矯正は、歯の裏側に矯正器具をつける矯正方法です。そのため表側矯正と比べると矯正器具の目立ちやすさがかなり軽減されます。
矯正器具が目立ってしまうという点は、矯正を諦める要因の大きな一つになり得ます。その点を考慮すると、矯正していることがわかりにくい裏側矯正はかなり大きなメリットを持っているといえるでしょう。
2つ目のメリットは、虫歯になりにくいという点です。唾液には、歯の表面や歯同士の間に付着した食べかす・歯垢を洗い流す「自浄作用」という作用があります。
歯の裏側は唾液が多く、自浄作用によって食べかすが流れやすくなっています。そのため、歯の裏側に矯正器具を取り付ける裏側矯正は、表側矯正よりも虫歯になりにくいという特徴を持っているのです。
ただし、自浄作用があるからといって歯磨きをおろそかにするのは厳禁です。歯列矯正の途中で虫歯になると、虫歯治療を挟むことで矯正の期間も伸びてしまうため、歯磨きはしっかりと行いましょう。
続いてのメリットは、食事の際に気にしなくてよいという点です。
表側矯正の場合、食事後に誰かと話す際に「食べかすが矯正器具に挟まっていないか」と心配になることも多くあります。しかし裏側矯正であれば、矯正器具を舌側に装着することになります。周りから見えない位置に器具があるため、たとえ食べかすが挟まっていたとしても、他人に見られる心配はありません。
周りの目を気にせず外食を楽しめるというのは、大きなポイントだといえるでしょう。
歯が前に出ている出っ歯の患者さんは、前歯を舌で押し出してしまう癖があります。この癖があると、歯列矯正で前歯を引っ込めても、また舌で押し出してしまい、もとに戻ることにもなりかねません。
一方、裏側矯正では、歯の裏側に矯正器具を装着します。そのため、舌で歯の裏側を押すことが少なくなり、舌が本来あるべき場所に留まりやすくなります。こうして「歯の裏側を押してしまう」という舌の癖を矯正期間中に治していくことが可能です。結果、矯正を終えて器具を取り外した後も押し出す癖がなくなり、矯正前の状態への後戻りを防いでくれます。
続いてのメリットは、スポーツの際に怪我しにくいという点です。
表側に矯正器具を装着していると、顔の近くに衝撃を受けた際、唇を器具で傷つけてしまうリスクがあります。特に柔道・ラグビーなどの激しいスポーツや、顔に硬いボールが当たることのあるスポーツは危険が大きいといえるでしょう。
しかし裏側矯正であれば、衝撃を受けても口内にダメージを受けにくくなります。スポーツによる怪我が心配な方は、裏側矯正にするのがおすすめです。
最初のデメリットとして、舌癖が強い場合は舌に傷ができることがある、という点が挙げられます。
舌で無意識に歯の裏側を押してしまう癖がある人は少なくありません。こうした舌癖がある方の場合、ワイヤーに舌を強く押しつけることで傷ができるリスクがあります。
傷による痛みを抑えるには舌癖を治すのが一番ですが、長い間続けてきた癖を治すのは簡単ではないでしょう。
舌癖によってどうしても耐え難い痛みがある場合は、歯科医師に器具の調整をしてもらったり、矯正治療用のワックスを使用したりすることで改善できる場合があります。
続いてのデメリットは、表側矯正よりも費用が高くなりやすいという点です。歯の裏側に矯正器具を装着する裏側矯正は、表側矯正よりも高度な技術が必要です。そのため、担当する先生にも高い技術力が問われる治療といえます。こうした難易度の高い治療の場合、どうしても費用がかさみやすくなるというのが実情です。
裏側矯正は、歯の舌側に矯正器具を装着します。そのため、矯正器具に装置があたり滑らかに舌を動かすことができないため、普段よりもしゃべりにくくなります。なお、1〜2週間で慣れて今までどおりの発話に戻ることがほとんどです。
歯の裏側は表側と違い、鏡などで確認しながら磨くことができません。そのため、矯正器具に溜まった虫歯菌をうまく取り除くのが難しいというデメリットがあります。
歯の裏側をきれいに磨く場合、棒の先に小さな鏡がついたデンタルミラーを使用し、実際に磨いている部分を見ながらブラッシングを行うのがおすすめです。
さらに徹底した虫歯予防を行いたい方は、矯正歯科で矯正中の正しい歯磨きの方法を教わるのも効果的です。専門医からブラッシングの方法を習うことで、虫歯になる確率を大きく下げることができるでしょう。
最後に、「噛み合わせが深い場合は奥歯の噛み合わせを変える必要がある」というデメリットが挙げられます。
前歯のかみ合わせが深い状態で、上顎の裏側に装置を装着すると下の前歯がぶつかってしまい、矯正装置が外れやすくなってしまいます。そのため奥歯の咬み合わせの部分に一時的にかみ合わせを高くするプラスティックを盛って前歯の装置がぶつからないようにする必要があります。慣れるまでは違和感がありますが1〜2週間で慣れてことがほとんどです。
裏側矯正の一般的な治療費は、およそ100万~150万円程度です。金額の内訳は、以下の通りです。
全体での総額は90万円から150万円になることが多いようです。
一般歯科医師が行うと安く、矯正専門医師が行うと総額の費用は高くなるようです。
目白歯科矯正歯科での裏側矯正における治療の流れは、以下の通りです。
①初診・カウンセリング
医師と治療について話し合います。要望や悩み、疑問点などを医師に相談することが可能です。
所要時間:60分
②精密検査・診断
CTレントゲン撮影や写真撮影、口内の撮影、歯型取りなどを行い、その結果から治療計画を立てます。所要時間:精密検査 60分 診断 30分
③虫歯や歯周病の治療
虫歯や歯周病がある場合、先に治療を行います。また、クリーニングやブラッシングの指導も行われます。
所要時間:約60分
④矯正器具の装着
矯正器具を作成し、装着を行います。
所要時間:60分
⑤定期検診・ワイヤーの調整
月に1回ほどのペースで来院し、ワイヤーの調整を行います。虫歯や歯周病を防ぐため、来院時にはブラッシングの指導やクリーニングも実施します。
所要時間:20~40分(1回あたり)
⑥矯正器具除去後の保定
矯正終了後、歯がもとに戻ってしまうのを防ぐために保定装置を装着します。この間も、数ヶ月に1回ほど来院します。
所要時間:20分(1回あたり)
裏側矯正は、矯正装置が見えにくいため人前に出る機会の多い方でも装着しやすいほか「虫歯になりにくい」などのさまざまなメリットがあります。
一方、お金がかかりやすいというデメリットを持っているのも特徴です。メリットとデメリットを比較しながら、裏側矯正があなたに向いた矯正方法であるかをしっかりと検討してみてください。
目白歯科矯正歯科では、日本矯正歯科学会が認定する高い技術力を持ったスタッフが治療を行う歯科です。一般歯科ではなく矯正歯科専門で長い経験を積んだスタッフが診るため、安心して矯正治療を行えます。矯正治療を始めたい方や矯正に関するお悩みがある方は、ぜひ一度目白歯科矯正歯科へお越しください。
監修:山澤 秀彦 (やまさわ ひでひこ) 目白歯科矯正歯科/院長