2023/10/18
小児向けのマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)とは|治療費やメリット・デメリットを解説
2022/11/09
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歯並びにまつわるコンプレックスとして多いのが出っ歯です。歯列矯正、とりわけ目立ちにくいマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)を使って出っ歯を矯正したいと考えている方も多いでしょう。結論として、インビザラインで出っ歯の治療はできます。
ただしマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)には限界があり、症例によっては出っ歯の治療が難しいかもしれません。この記事では、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)で治療できる出っ歯のタイプを解説しながら、インビザラインを活用するメリット・注意点を深掘りしていきます。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)で出っ歯を治すことは可能です。マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)では出っ歯の矯正は不可能とされていた時期もありましたが、現在は症例の増加にともない治療法が確立されています。ただし、移動させられる範囲には限界があり、症状によっては出っ歯を解消できないケースもあるため注意しましょう。具体的な症状については後ほどくわしく解説します。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)とは、マウスピース矯正ブランドのひとつです。2022年9月時点で1,300万人を超える人々がマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)で歯列矯正を行っており、世界でもっとも有名なマウスピース矯正ブランドといっても過言ではありません。日本国内においても、多くの矯正歯科でマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)を利用したマウスピース矯正が行われています。
出っ歯(上顎前突)とは、上の歯が下の歯よりも前に飛び出た歯列を指した言葉です。歯に押し出される形で唇も前方に飛び出すため、重度の症例の方は口を閉じていても横顔から出っ歯が目立つ場合があります。
出っ歯の原因として考えられるのは、生まれつきの骨格と、後天的なクセの2パターンです。とくに幼少期に指しゃぶりや爪をかむクセがあったり、舌で前歯を押し出してしまうクセがあったりする場合は、後天的な原因で出っ歯になった可能性があります。
出っ歯を放置するリスクをリストアップします。
<出っ歯を放置するリスク>
出っ歯の方は口がぽかんと開きやすいため、口呼吸になりがちです。口呼吸が原因で口内が乾燥すると雑菌が繁殖しやすくなり、むし歯や歯周病になるリスクが高まります。また、顔から転んだ際に前歯がダメージを受けやすいことや、前歯で咀嚼できない代わりに奥歯を酷使しがちなことも出っ歯を放置するリスクです。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)には得意・不得意があります。出っ歯のタイプによって矯正の可否がわかれるため、どんな出っ歯ならマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)での矯正が見込めるのかを知っておきましょう。
歯が傾いているせいで出っ歯になっている場合は、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)を使った治療が適しています。マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)は歯の傾斜のコントロールが得意です。斜めになって飛び出している前歯の角度を矯正し、傾斜を減らすことにより、出っ歯を解消させられます。
軽度の骨格のズレであれば、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)での治療が可能となります。その場合には、歯列全体を後方に移動させる方法と、抜歯をして抜歯スペースに前歯を後退させる方法がありますが、どちらでもマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)での治療が可能となります。
重度に骨格がずれている場合は、残念ながらマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)では出っ歯の治療ができません。この場合は骨格そのものの移動が必要になるため、ワイヤー矯正など別の種類の歯列矯正でも出っ歯を治すことは困難です。外科手術などの別の治療法と組み合わせながら出っ歯の解消を目指しましょう。
出っ歯をマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)で矯正するメリット・注意点を、それぞれ5つずつ紹介します。
【出っ歯治療にマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)を活用するメリットと注意点】
メリット | 注意点 |
---|---|
①事前に治療計画をシミュレーションできる
②見た目の違和感が少ない ③自分で取り外しが可能 ④痛みが少ない ⑤清掃しやすく衛生的 |
①矯正治療単独では出来ない場合がある
②1日の装着時間を徹底する必要がある ③ワイヤー矯正より時間がかかってしまう ④奥歯のかみ合わせがズレてしまう可能性がある ③むし歯や歯周病になった場合、治療を中断する |
各項目をわかりやすく解説していきましょう。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)では、治療開始前に「クリンチェック」というシミュレーションを実施します。クリンチェックはPCを使って歯の動きをシミュレーションするソフトウェアで、患者自身もシミュレーション画面の確認が可能です。具体的な仕上がりをイメージしやすいため、術後に思ってた治療結果にならずに後悔するようなことはないでしょう。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)は、透明で薄いマウスピースを使った歯列矯正です。従来のワイヤー矯正のように、金属で作られた矯正装置は使いません。口を開いても矯正装置がギラギラと露出せず、見た目の違和感を生まずに治療できることもメリットです。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)は自分自身で付け外しができます。たとえば飲食する際や歯みがきをする際は矯正装置を簡単に外せるので、何か食事で制限されることはなく、味覚が変わることも歯みがきがしにくくなることもありません。また、後述する装着時間を守りさえすれば、少し休みたくなったときなどにも自由に取り外しできます。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)は1週間に1回新しいマウスピースに交換をしていくのですが、弱い力で少しずつ移動させるので、ワイヤー矯正に比べて歯が動く時の痛みがかなり押さえることができます。
また、マウスピースは薄く設計されており、粘膜や舌への干渉がほとんどないため、口内炎などに悩まされることがなければ、快適に治療を続けられるでしょう。
先述したように、好きなタイミングで取り外しできることがマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)の特徴です。取り外した際にぬるま湯と歯ブラシを使って清掃できるので、矯正期間中はずっと装置を付けたままにしているワイヤー矯正と比べると、衛生面で優れています。
注意点として覚えておくべきなのは、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)単独では治療出来ない場合がある点です。マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)で対応できない出っ歯の種類については先述しましたが、出っ歯以外の症例でもマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)が適さないことがあります。例えば、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)を使った治療を希望したとしても、ワイヤー矯正と併用した方が治療期間が短くなることもあります。
最近では、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)治療の適応範囲も拡がってきているので、初診相談の際にマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)のみで治療できるかどうか聞いてみましょう。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)は、目安として1日20時間以上装着しなければ矯正の効果が表れません。装着時間を守らなかった場合、矯正完了までにかかる期間が延びてしまい、予定どおりのペースで矯正できないため注意しましょう。
とくに飲食や歯みがき際に取り外したまま放置したり、誤って紛失したりすると治療がストップしてしまいます。マウスピースの作り直しが必要になった場合、新しく型を取ってからマウスピースが到着するまでに約1ヶ月がかかるため、治療の予定が大幅に狂います。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)の治療開始から完了までにかかる期間は、全体矯正の場合約2年です(保定期間を除いた場合)。マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)に限らず、マウスピース矯正を使った矯正はワイヤー矯正と比べて圧力が弱く、ワイヤー矯正よりも治療期間が長くなってしまいます。
先述したとおり、付け忘れたり紛失したりした場合はさらに治療期間が延びるため要注意です。自己管理が苦手な方や、紛失などのリスクを避けたい方は、取り外しをせずに使い続けられるワイヤー矯正を選択するとよいでしょう。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)に限らず、マウスピース矯正を行うと奥歯のかみ合わせがズレる可能性があります。マウスピースには若干の厚みがありますが、それが奥歯に当たりやすく、圧力が加わって沈み込みやすくなるためです。この場合は、奥歯の厚みの微調整で改善できる場合があります。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)の治療途中にむし歯や歯周病になった場合、矯正治療を一時的に中断しなければなりません。まずはむし歯・歯周病の治療を優先して、完治したあとにマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)を再開します。
虫歯治療を行うと、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)を作り直す必要があるため、新しいマウスピースが届くまでにも更に時間がかかります。むし歯・歯周病を避けるためにも定期的な診察を受けましょう。
出っ歯をマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)で矯正する場合、かかる費用と期間の目安は以下のとおりです。
<マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)を使った出っ歯の治療期間と費用の目安>
部分矯正で前歯だけを矯正する場合、早ければ1年程度で治療を終えられます。また、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)の部分矯正にかかる費用はおよそ60万円ですが、部分矯正ではあまり出っ歯の改善は望めません。
大きく前歯を後退させ、出っ歯を治す場合には全体矯正が必要になります。全体矯正で出っ歯を治すには1年半~2年間の治療期間と2年間の保定期間が必要になります。費用としては80万~100万円かかります。
治療期間と費用は症例によって異なるため、まずは口内の状態を検査して、歯科医師の見解を聞いてみましょう。
結論として、重度の骨格性の出っ歯でなければ、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)で出っ歯を治療することは可能です。治療の可否や治療期間・費用は症例によって異なるため、まずはマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)に対応する矯正歯科で医師の見解を聞いてみましょう。
目白歯科矯正歯科は、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)のダイヤモンドプロバイダーを4年連続で獲得し、あらゆる症例の治療実績を持つ認定医が在籍する矯正歯科です。治療計画から保定までを一貫して経験豊富な院長が担当するため、出っ歯の改善をお考えの方はぜひ当院にご相談ください。
監修:山澤 秀彦 (やまさわ ひでひこ)目白歯科矯正歯科/院長