2023/10/18
小児向けのマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)とは|治療費やメリット・デメリットを解説
2023/02/21
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マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)による矯正を行っている途中で、アタッチメントが外れて困っている方がいるかもしれません。あるいはマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)による矯正に先立ち、治療中に起こるアクシデントへの対応策を事前に知っておきたいという方も多いでしょう。
この記事では、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)のアタッチメントとは何なのかをくわしく解説したうえで、アタッチメントが外れる原因や、取れた場合の対処法をお伝えします。正しい着脱方法についても触れているので、この記事をチェックしてトラブルやアクシデントを防ぎましょう。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)で用いられるアタッチメントとは、マウスピースをしっかり固定して浮きにくくし、適切に歯に圧力をかけるために使う突起物です。治療計画の段階でアタッチメントの形状と設置する場所、そして数を決めて、歯の表面に取り付けます。
アタッチメントは虫歯の治療の時に使うレジンというものを使用しているので白く目立ちにくく、歯の色と同化するため、浮いたように目立つことはありません。また、舌や唇ででアタッチメントに触れると若干の違和感を覚える可能性がありますが、慣れてくればアタッチメントによる違和感を感じる心配もありません。
アタッチメントを取り付けることで、マウスピースの歯にかかる圧力を微調整することができます。たとえば強く角度を変えたい歯が1本ある場合、その歯にアタッチメントを付けてマウスピースの圧力を強めることで、その箇所だけをより強く矯正力をかけることが可能です。
また、アタッチメントを付けることによりマウスピースが浮きにくくなります。マウスピースが浮いた状態で使用していると予定通りに歯が移動しなかったり、あるいは誤った方向に歯が移動してしまうことがあります。マウスピースが浮かないようにして効率よく歯を移動させるために、アタッチメントは必要不可欠な存在といえます。
このアタッチメントの設置場所や形、大きさを決定するのは歯科医師が行います。アタッチメントの設置を間違ってしまうと予定通りに歯が移動しないで、予定通りの治療結果が得られないことになりますので、治療実績が豊富な歯科医院で治療を受けることを強くお勧めいたします。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)で使用するアタッチメントの種類は大きく分けて、最適アタッチメントと通常アタッチメントの2種類あります。この2種類のアタッチメントを組み合わせて、歯の移動が効率よくなるようにします。ただしアタッチメントはつけ過ぎると外れにくかったり、マウスピースの変形の原因にもなってしまいます。
それぞれのアタッチメントについて、解説します。
最適アタッチメントは、自分の症状に合わせて作られるアタッチメントです。マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)のアライン・テクノロジー社のクリンチェックソフトウェアのAIシステムが歯の移動を分析し、歯の移動が確実に行われるように最適アタッチメントを設置します。
以前は最適アタッチメントには、挺出用最適アタッチメント、回転用最適アタッチメント、ルートコントロール用最適アタッチメントと種類が限られていました。
しかし最近では、アライン社の1200万以上のビッグデータを基に、過蓋咬合用最適アタッチメント、リトラクション用最適アタッチメント、アンカレッジ用最適アタッチメント、サポート用最適アタッチメントなど様々な最適アタッチメントが開発されいます。
歯科医師が直接マウスピースに設置するアタッチメントが「通常アタッチメント」です。最適アタッチメントだけでは補えない場合や、クリンチェックにより歯の移動の変更などを行った場合には最適アタチメントを通常アタッチメントに変更する必要があります。
通常アタッチメントには、長方形アタッチメント、傾斜付きアタッチメント、楕円形アタッチメントの3種類があります。それぞれ、設置場所や向きを自由に変更することができます。また長方形アタッチメントと傾斜付きアタッチメントでは大きさや高さ、角度を変えることができ、歯の移動の難易度によって決定して設置していきます。通常アタッチメントは歯科医師の判断により設置の位置や数が決まることが特徴です。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)のアタッチメントが取れた場合は、慌てずに以下の3原則を守りましょう。
<マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)のアタッチメントが取れた場合の対処法>
それぞれの項目をわかりやすく解説します。
アタッチメントが外れた場合、まずは慌てずに歯科医院に相談しましょう。このときは以下の2点を担当医や担当者に伝えてください。
<アタッチメントが外れたときに伝えるべき情報>
新しいアタッチメントの取り付けがすぐに必要かどうかは、その時のマウスピースで歯を動かしている箇所かそうでないか、アタッチメントがなくても治療に影響がないかによって決まります。使っているマウスピースと外れた歯を正確に伝えることで、医師が再設置が必要かどうかの判断をしやすくなります。
医師に相談した結果、アタッチメントの再装着の必要ありと判断された場合は歯科医院を受診しましょう。すぐに受診が必要か、次回の検診の際に再装着すればよいかは医師が判断します。医師の指示にしたがって、最適なタイミングでアタッチメントの再装着を受ければ大丈夫です。
すでに歯の移動が完了している箇所や、歯の移動に大きな影響のない箇所のアタッチメントが外れた場合は、そのまま治療を進めても構いません。ただし自己判断で放置するのはNGです。医師の判断や診察の結果、再配置が不要と判断された場合のみ、そのままの状態で矯正を続けましょう。
アタッチメントが取れる原因として考えられるのは以下の5点です。
<マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)のアタッチメントが取れてしまう原因>
順番にチェックして、取れるリスクを減らしましょう。
噛み合わせが深い場合はアタッチメントが外れやすくなります。アタッチメントが取り付けられている歯と対合の歯がぶつかってしまい、その衝撃でアタッチメントが外れるケースも多いです。これが理由で何度もアタッチメントが脱落してしまう場合は、歯科医に相談して調整してもらいましょう。
ただし、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)の治療によって噛み合わせそのものが改善されるため、時間の経過とともにアタッチメントが外れにくくなる可能性が濃厚です。あまり神経質にならず、取れた場合は通院の度に再接着を依頼するとよいでしょう。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)では、飲食や歯みがきの際はマウスピースを取り外しますが、着脱方法が誤っているとアタッチメントが取れてしまう場合があります。とくにマウスピースを乱暴に扱っているとアタッチメントが脱落する可能性が高まるため、マウスピースの着脱は丁寧に行いましょう。
アタッチメントの接着方法が間違っている場合、脱落してしまう確率が高まります。といってもアタッチメントは患者自身が着脱するものではありません。接着不良が起きている場合、原因は歯科医師の技術不足にあると考えられます。こういったトラブルを防ぐためにも、実績のある矯正歯科医院で治療を受けることが大切です。
食事中の咀嚼による衝撃でアタッチメントが外れることもあります。とくにせんべいや氷のように固いものを思いきり噛みしめると、その勢いでアタッチメントが外れる可能性があるので注意しましょう。
何回も同じ場所のアタッチメントが外れてしまう場合は、その場所で硬いものを食べるときは、ゆっくり注意をして食べるようにしましょう。
アタッチメントの原材料「レジン」は、飲食物の酸や、歯の汚れが付着することなどが原因で劣化します。レジンが劣化するとアタッチメントが外れてしまう場合があります。歯の汚れはアタッチメントを変色させる原因にもなりますので、歯磨きは念入りに行いましょう。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)のマウスピースの着脱方法をわかりやすく解説します。
<マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)のマウスピースの着脱方法>
マウスピースの着脱方法を誤ると、アタッチメントが外れる原因になります。また、マウスピースが破損するリスクもあるため、この機会に正しいマウスピースの着脱方法を確認しておきましょう。
まずは付け方を順序ごとに紹介します。
1.マウスピースを前歯からはめる
マウスピースは上下どちらからはめても構いません。マウスピースは前歯から順番にはめるのが基本です。まずは前歯にはめて、次にその横の歯に被せ、最後に奥歯に装着しましょう。
2.指で押し込んではめ込む
装着した後は指の腹で押し込みましょう。奥歯が内側に傾いていると入りにくくそのまま押し込んでしまうとマウスピースが内側に折れ曲がってしまうことがあるので少し内側にマウスピースを押し込むようにして入れるようにします。途中まで入った浮いた状態で段階でマウスピースを噛んでしまうと破損の原因になります。
3.アライナーチューイーを使って仕上げる
最後にアライナーチューイーを数十秒間噛んで仕上げます。この作業を怠ると、マウスピースがしっかりと歯に密着せず、不安定になるため注意しましょう。
続いて、マウスピースの正しい外し方を解説します。
1.奥歯に指を引っかけて浮かせる
まずは奥歯に指を引っかけて、取り外すきっかけを作ります。指をかける位置は必ず内側から行うようにします。外側にはアタッチメントが付いているため外しにくく、無理に外側から外そうとするとアタッチメントが外れる原因になってしまいます。マウスピースが外しにくい場合にはリムーバーという外すための補助的な装置を使用するようにします。
2.前歯を指の腹で挟んで取り外す
左右奥歯のマウスピースが浮いたら、両指の腹で前歯を挟み込んで取り外します。傷が付かないように、爪を立てないように注意しましょう。
3.専用ケースに入れて保管する
取り外した後は必ず専用ケースに収納して保管しましょう。たとえ取り外す時間が短時間だとしても、ケースに入れておけば破損するリスクが下がりますし、紛失リスクもなくなります。
マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)のアタッチメントは、矯正の圧力を調整するために不可欠なパーツです。外れた場合はまず歯科医院に連絡し、必要な情報を伝えて指示を仰ぎましょう。この記事にはアタッチメントが取れる原因をまとめているので、細かくチェックして脱落するリスクを減らしてください。
目白歯科矯正歯科は、マウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)のダイヤモンドプロバイダーを5年連続で獲得している専門の矯正歯科です。アタッチメントが外れた際も素早く対応し、確実なサポートを行っています。治療開始後のトラブルを不安視されている方は、サポート体制が充実している当院をお選びください。
監修:山澤 秀彦 (やまさわ ひでひこ)目白歯科矯正歯科/院長