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小児向けのマウスピース型歯科矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)とは|治療費やメリット・デメリットを解説
2022/11/17
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歯列矯正を始める方の多くは「目立つ装置はちょっとな……」「周りの人に気づかれたくないな」と治療中の見た目を気にするのではないでしょうか。矯正治療は長期にわたりますので、諦めてしまう方もいるでしょう。
しかし、近年は目立ちにくい矯正装置が普及し、見た目に関するストレスがかなり軽減されました。
今回は、周りから装置が目立たない矯正方法について解説します。審美性に優れた矯正治療の費用や、治療期間についてもあわせて解説するので、歯列矯正でお悩みの方はぜひ参考にしてください。
歯列矯正と聞くと、銀色でギラギラと目立つ装置をイメージする方が多いですが、周りからほとんど見えない矯正装置がたくさんあります。
従来の装置は審美面でデメリットが大きく、職業柄目立つものは付けられない方は、矯正治療に踏み込めないことがありました。
しかし近年では周りから見えないほど目立たない矯正装置が開発されたため、矯正中の見た目が気になる方でも、歯科矯正を選択できるようになりました。
矯正器具が目立っても問題ないという方もいれば、職業柄目立つものは装着できない方もいるでしょう。見えない矯正方法は、以下のような方におすすめです。
見えない矯正方法は、見た目の問題で矯正治療を躊躇していた方でも始めやすいといえるでしょう。矯正装置もひとつではないので、それぞれのライフスタイルや予算にあわせた選択も可能です。
マウスピース矯正は、形の異なるマウスピースを段階ごとに交換しながら装着して歯を動かす矯正方法です。必要に応じてアタッチメントや歯科用ゴムを使用して矯正力を高め、比較的軽度~中度の症例に対応していましたが最近では難しい抜歯を伴う治療もできるようになってきました。
全体矯正を行った場合の治療期間は2年ほどで、費用は70~120万円ほどです。部分矯正であれば治療期間や費用を抑えられますが、歯並びや噛み合わせによって適応できない場合があります。
マウスピース矯正で使用するマウスピースはプラスチックでできており、透明で厚さは0.5mmほどと薄いため、装着していてもほとんど目立ちません。また、固定式の装置ではないため、いつでも取り外しが可能です。大事なイベントや記念撮影など、一時的に取り外しての対応もできるため、装置を目立たせたくない方に向いているでしょう。
マウスピース矯正のメリットを以下にまとめました。
一方で、マウスピース矯正は1日の装着時間が20時間以上と決められており、装着時間が短いと思うように歯が動かないケースがあります。徹底した自己管理が矯正治療の成功を左右させるので、忙しい方や忘れっぽい方には向いていないかもしれません。また、マウスピース矯正には適応できない症例があり、重度の受け口などの骨格的な問題がある場合ではワイヤー矯正を勧められることがあります。
マウスピース矯正のデメリットを以下にまとめました。
ホワイトワイヤー矯正は、ブラケットと呼ばれる装置を歯に取り付け、その上から白くコーティングされたワイヤーを通して歯を動かす矯正方法です。透明や白色の審美ブラケットとホワイトワイヤーを組み合わせると、より目立ちにくくなるでしょう。
全体矯正を行った場合の治療期間は約2年ほどで、費用は60~100万円ほどです。ただし、ホワイトワイヤーや審美ブラケットはオプションとして追加費用が発生する医院もあるため、総額が変わることもあるでしょう。最終的な費用は、治療を開始する前にしっかりと確認しましょう。
ホワイトワイヤー矯正は、ワイヤーをホワイトにするだけでもかなり目立ちにくいため、表側に装置を付ける矯正治療でも見た目が気になりにくい装置といえます。また、クリアブラケットやセラミックブラケット(審美ブラケット)と組み合わせることで、より審美性に優れた見た目になります。
ホワイトワイヤーのメリットを以下にまとめました。
一方で、ホワイトワイヤーは銀色のワイヤーにホワイトコーティングをしているので、歯磨きなどによってコーティングが剥がれてしまうことがあります。剥がれた部分は銀色のワイヤーが見えてしまい、一部分だけワイヤーが目立ってしまうこともあるでしょう。また、審美性に優れた装置のため、追加費用を支払って変更するケースが多いです。矯正治療の基本料金に含まれていないこともあるため、予算と相談しながら選択する必要があるでしょう。
ホワイトワイヤーのデメリットを以下にまとめました。
裏側矯正は、歯の裏側にオーダーメイドのブラケットを取り付け、その間にワイヤーを通して歯を動かす矯正方法です。装置が歯の裏側に付くため周囲の人からは見えず、これまでどおりの見た目で矯正治療を開始できます。
全体矯正を行った場合の治療期間は2年ほどですが、表側矯正よりもやや長くなるケースもあります。費用は100~150万円ほどで、上下のどちらかのみ裏側(ハーフリンガル)にする場合は少し費用を抑えられます。
裏側矯正は装置のすべてが裏側に付くため、これまでと同じ見た目で治療を開始できる点で、審美面で非常に優れています。人前に出るときだけ装置を取り外すといった手間もかからず、矯正力はそのままに目立ちにくさを実現できるでしょう。また、歯の裏側はだ液による自浄作用を受けやすいので、表側の矯正装置に比べると虫歯リスクが低いこともメリットに挙げられます。
裏側矯正のメリットを以下にまとめました。
一方で、歯の裏側はデコボコとしているため、一人ひとりの歯の形に合った専用の装置を作成する必要があります。そのため、費用が高額になるケースが多く、経済的な負担が大きくなってしまいます。また、裏側矯正は表側矯正などとは異なる歯の動きをするため、治療期間や調整時間が長くなる場合もあります。
裏側矯正のデメリットを以下にまとめました。
セラミック矯正とは、矯正したい部分の歯を削って型取りをし、セラミックの被せ物を装着して歯列を整える治療方法です。歯を動かす治療ではないため、治療期間が短いことが特徴のひとつに挙げられます。
治療にかかる期間は数ヶ月ほどですが、虫歯や歯周病がある場合は先に治療が必要です。費用は1本4~15万ほどで、使用する材料や本数によって総額に大きな差が出てしまいます。
セラミック矯正は被せ物の型取りをして装着すれば歯列が整う治療のため、ワイヤー矯正のような治療中の見た目を気にする必要がありません。また、歯を動かして歯列を整える治療ではないため、治療期間中の痛みもありません。さらに、歯列を整えながら歯の形や色味の調整も可能です。短期間で口元の印象を大きく変えたい方に向いているでしょう。
セラミック矯正のメリットを以下にまとめました。
一方で、セラミック矯正は自分の歯を動かして歯列を整える治療ではないため、根本的な改善はできません。歯並びをきれいに見せる治療なので、噛み合わせを治すことはできないため、悪影響を及ぼす可能性もあるでしょう。
また、歯を大きく削って土台を作り被せ物を装着するので、健康な自分の歯が犠牲になってしまいます。場合によっては神経を抜くこともあるので、きちんとしたケアを怠ると被せものと歯の間から虫歯になってしまうこともあり、歯の寿命が短くなってしまう場合もあります。
セラミック矯正のデメリットを以下にまとめました。
周囲の人から気づかれにくい矯正治療について解説しました。長期間の付き合いとなる矯正装置は、できれば目立ちにくいものを選びたいですよね。さまざまな装置を組み合わせることで目立ちにくくすることも可能なので、まずはお近くの歯科医院でカウンセリングを受けてみましょう。
目白歯科矯正歯科では、日本矯正歯科学会の認定医が矯正治療を担当しています。それぞれの症例に最適な治療方法やライフバランスを考慮した治療計画を作成し、多くの矯正装置にも対応しています。歯列矯正を検討している方、矯正装置でお悩みの方は、お気軽にお問い合わせくださいませ。
監修:山澤 秀彦 (やまさわ ひでひこ) 目白歯科矯正歯科/院長