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歯医者に行くのが怖い――そうお思いの方は多いでしょう。子供の頃に受けた治療が痛かったから、元々痛みに弱いからなど、歯医者を苦手に感じる理由は人それぞれです。ですから、「大人なのに歯医者が怖いなんて……」と負い目に感じる必要はありません。
しかし、恐怖心から歯科医院に行くのを先延ばしにすると、歯の状態が悪化してしまうことも考えられます。歯科医院では、「歯医者が怖い!」という方に向け「笑気ガス」という麻酔を使うことがあり、目白歯科矯正歯科でも笑気ガスを採用しています。歯科への恐怖が強い場合は治療前のヒアリング時にお気軽にご相談ください。
以下では、笑気ガスの基本や鎮静効果についてご紹介します。笑気ガスについての知識を深め、安心して歯科治療を受けていただくための参考にしていただければ幸いです。
◆笑気ガスは普通の麻酔とどう違う?
「笑気ガス」とは、亜酸化窒素というガスを使用した麻酔です。歯科の世界では、150年以上前から使われている、伝統的な麻酔方法です。
体内に注射する一般的な麻酔と違い、笑気ガスには鼻から注入するという特徴があります。そのため即効性があり、注入するとすぐに「うとうとしたような気分」や「体が温かくなったような感覚」になり、リラックスできます。低濃度のガスを使用しているため治療中に歯科医師や歯科衛生士と会話することも可能です。
「麻酔」と言うと「術後しばらく動けないのでは?」とお思いの方もいらっしゃると思いますが、笑気ガスは注入をやめて5分程度経つと肺から笑気が抜け、その日の内に帰宅することができます。そのため笑気ガスは、気軽に試すことができ、患者様の歯科治療をサポートする麻酔と言えるでしょう。
◆笑気ガスでリラックスして治療を受けよう
笑気ガスの一番の目的は、歯科に対する恐怖心を和らげることにあります。目白歯科矯正歯科では、患者様が歯科に対して強い恐怖心をお持ちの場合、初診時のヒアリングで笑気ガスの使用を提案することがあります。少しでも「歯科治療が怖い!」と思われている場合はお気軽にご相談ください。当院では、笑気ガスを使った治療を続けるうちに、歯科恐怖症を克服した患者様もいらっしゃいます。
笑気ガスは血圧の高い方にもおすすめしています。患者様の中には、「歯科医院に来るだけで血圧が高くなる」という方もいらっしゃるからです。また、血圧の高い方は普通の麻酔をした場合、血圧が上昇しやすい傾向にあります。そうした場合、笑気ガスと局所麻酔を併用し治療を進めることが可能なので、血圧が高めの方もヒアリング時にぜひお伝えください。
◆歯型を取るときにも笑気ガスは活用される
笑気ガスは、歯型を取る際にも活用されます。というのも、患者様の中には、お口の奥で歯型を取る際、「嘔吐反射」を起こす方がいらっしゃるからです。嘔吐反射とは、口の中を触られたり、触られそうになったりすると吐き気が生じてしまうことです。喉の奥に触れられ吐き気を起こすこと自体は珍しいことではありません。しかし、精神が不安定な場合は強い吐き気が起こり、歯科治療が進められない、正確な歯型が取れない、といった事態になるのです。
そこで、当院では嘔吐反射が起きる患者様に笑気ガスを施し、リラックスした状態で治療を進めていきます。これにより、正確な歯型を一回で取ることができ、患者様の負担を軽減することができるのです。
◆笑気ガスが使えないことも……
鎮静効果を期待でき、患者様がリラックスした状態で治療を進められる笑気ガス。しかし、使用できない患者様もいらっしゃいます。
笑気ガスは鼻から注入する麻酔のため、鼻呼吸ができない方に使用することはできません。鼻が詰まっている、もしくはアレルギー性鼻炎の方には、耳鼻科で治療を受けていただく必要があります。
中耳炎の方は耳管が閉鎖しており、耳に笑気が溜まることがあります。その結果、内圧が上昇し、痛みが発生する可能性があるため、笑気ガスの使用は不可能です。また、妊娠中の患者様も、笑気ガスの使用は避けるべきです。
ほかに、2か月以内に目の手術をした方も、目にガスが入って内圧が上がり痛みを感じてしまう可能性があるため、笑気ガスは使用できません。
このように笑気ガスには「使用できない条件」もありますが、患者様が上記の条件に当てはまるかどうか、担当医師がヒアリング時にしっかり確認いたしますので、ご安心ください。笑気ガスは、歯科恐怖症の方や血圧が高い方、嘔吐反射のある方に使用することで、歯科治療をリラックスして進めていただくためのものです。笑気ガスを使って、歯医者を「怖い」場所ではなく、歯の健康を維持するための大切な場所にしてみませんか。